「夏にかぜ?知っておくと安心!子どもの夏かぜ特集」 

2020.07.08 赤ちゃんのあれこれ

「夏に流行るこどもの風邪があります」というと、皆さん結構びっくりされます。 

風邪は冬だけのものではないのですね。 

できたら病気にはなってほしくないものですが、子どもは病気になりながら抵抗力を高めていくともいわれています。 

ある程度予防していてもかかる可能性がありますので、おうちで気をつけることなども合わせて、知っておくと安心な情報をお届けします。 

1. 夏かぜって何? 

夏かぜとは夏にかかるかぜですが、原因がエンテロウィルス、アデノウィルスというウィルスが原因で起こることが多いのです。 

病気名でいうと、手足口病、ヘルパンギーナ、咽頭結膜炎(プール熱)無菌性髄膜炎などです。 

よく聞けど、症状や対処方法はよく知らないという方も多いため、 夏かぜの中でも代表的な手足口病、ヘルパンギーナ、咽頭結膜炎(プール熱)についておうちで気をつけることも合わせて説明しますね。 

2. 手足口病

① 原因 

コクサッキーウィルスやエンテロウィルスによって起こります。 

4歳までの子どもによく見られる病気ですが、小学生の子どもにも発症することがあります。 

今年(2019年)はこれまでで最多の感染者数を記録し、8月も流行を続くと見られています。 

② 症状 

名前にあるように、手・足・口に米粒大の固い水ぶくれのようなぶつぶつができます。  

口以外には痛みはありません。 

口の中にできると、食べ物や飲み物を飲み込めないほど痛みを伴うことがあります。 

ぶつぶつは、足だけ手だけということもあります。 

熱を出すことは少なく、手や足のぶつぶつは、そのまま様子を見て大丈夫です。だんだんとつぶれて枯れてきて、1週間ほどでキレイな皮膚に戻ります。 

③ おうちで気をつけること 

食事・水分補給: 口にできた場合は痛みがあるため、食べられるものを与えましょう。 

ゼリーやアイスクリーム、豆腐などあっさりとしたやわらかい食べ物など、刺激しにくいものを与えたり、冷やした水分与えたりするとよいでしょう。 

入浴:熱がないなら可能です。 

受診:あまりにも痛みがひどい場合や、子どもがぐったりとしている場合は、医師の診察を受けましょう。 

3. ヘンパンギーナ 

① 原因 

主にコクサッキーウィルスによって起こります。 

一般的に5歳までの子どもによく見られます 

② 症状 

1歳までの子どもを中心に流行します 

突然の高熱(38-40度ほど)が2、3日続き、口内の奥に水ぶくれができて痛がります。 

痛みのために食べられず、水分補給も十分できなくなって脱水になる危険もあるため、注意しましょう。 

③ おうちで気をつけること 

食事・水分補給 ゼリーやアイスクリーム、豆腐などあっさりとしたやわらかい食べ物など、刺激しにくいものを与えたり、冷やした水分与えたりするとよいでしょう。 

水分補給: オレンジジュースなどの酸っぱいものはしみるので、牛乳や冷ましたお茶、味噌汁、スープなどが飲みやすいでしょう。 

入浴:高熱あるとき、元気がないときは入浴はやめて

おきましょう。 

受診・治療:水分が摂れない、ぐったりしているなどのときには医師の診察を受けましょう。 

熱や喉の痛みを抑える薬が処方されることが多いです。 

4. 咽喉結膜炎(プール熱) 

① 原因 

アデノウィルスによって起こります。 

「プール熱」と呼ばれる夏かぜで、プールを介して流行しますが、プールに入っていなくてもかかります。学童期の子どもがよくかかります。 

② 症状 

4、5日ほど持続する高熱、のどの痛み、眼の赤みが主な症状です。 

高熱のために、頭痛、寒気、食欲不振なども現れます。 

1歳以下の子どもでは、下痢や嘔吐を伴うこともあります 

③ おうちで気をつけること 

解熱剤:高熱が何日も続くため、不安だと思いますが、解熱剤は使いすぎないようにしましょう。 

食事:熱や喉の痛みによって、食欲が落ちることが多いです。 

ゼリーやアイスクリーム、豆腐などあっさりとしたやわらかい食べ物など、刺激しにくいものを与えたり、冷やした水分与えたりするとよいでしょう。 

水分補給: オレンジジュースなどの酸っぱいものはしみるので、牛乳や冷ましたお茶、味噌汁、スープなどが飲みやすいでしょう。 

 入浴:熱がないなら可能です。 

高熱のときには、体を拭いたりして清潔に努めましょう。可能ならさっとシャワーを浴びても構いません。 

 

受診・治療: 水分も摂れない場合は、脱水が心配ですので医師の診察を受けましょう。 熱や喉の痛みを抑える薬が処方されることがあります。 目の症状がひどい場合は、眼科的な治療も行います。 

 予防:プールの後はよく眼を洗い、うがいをすることをおすすめします。 

5. まとめ 

夏かぜといっても色々な病気があるのですね。 

症状は様々ですが、気になる症状があるときには、早めに医師の診察を受けることをおすすめします。 

体調が悪いとき、特に夏は食欲も落ちるものです。 

こまめな水分補給を心がけて、食べられるものを与えてあげましょう。 

 

【参考文献】 

1. 彦根市立病院「知って得する病気の話〜夏の流行する子どもの病気(小児科)〜」http://www.municipal-hp.hikone.shiga.jp/0000000300.html 

 

2. こじま内科小児科クリニック 

http://www.arkworld.co.jp/kojima-clinic/topic_04.html