②モンテッソーリ文化教育
2021.01.07 モンテッソーリ教育地球は丸く、陸と海に分かれており、陸にはそれぞれ名前があることを学んだ子供たちは、いよいよ地理などの文化活動に深く関わっていきます。
今回は、より進んだ文化教育についてお話をします。
☆対照地形
・対象年齢・・・2歳半以上
・指導方法・・・個別又はグループ指導
・教具・・・・・粘土と容器、色水、水差し、タオル、スポンジ、土と水のカード、ナイフ、和紙
・提供法・・・・対照地形を制作し、提供する。
1完成した対照地形の湖と島の容器に色水を少しずつ満たす
2湖と島の名称レッスンを行い、名前を覚える。
3湖はどのようになっているのか、水と土の関係で定義づける。
例えば湖は水が土で囲まれている。など。
4子供が望むのであれば、湾と半島、海峡と地峡なども行う。
・活動の展開・・1地図や地球儀の上に、覚えた島、湖などの形を探す。
2子供が十分に読めるようになってから名前のカードを使う。
・興味点・・・・1色水を注ぐ。
21つの容器から2つの形が取れる。
3地形を的確に表す言葉を知る。
・使われる言葉・・地形の名称(湖、島、半島、湾、海峡、地峡、入江、岬など)
・直接目的・・・地理に対する知識
・間接目的・・・語彙の拡充
☆対照地形カード
・対象年齢・・・4歳以上
・提供方法・・・個別又はグループ指導
・教具・・・・・A絵合わせのカード
2枚ずつ1組の絵カードと名前のカード
B小さい本
テーマの説明文が付いている。
C説明のカード
1説明文から名前だけが切り離されている。
2説明文は名前と他の2つの部分に分かれている。
3説明文が4つの部分に分かれている。
・提供法・・・・A絵合わせのカード
言語の絵合わせのカードと同じように使用するが、名前のカードは
前もって右側に上から下に並べておく。
子供が文字を読めるようになったら、まず名前出しのカードを並べ、
それに名前のカードを置く。
確かめは名前つきのカードで行う。
B小さい本
読む練習のために使うほか、説明文のカード合わせが済んでから確認
のために使用する。
C説明文のカード
1名前のカードは右側に並べる。ほかの部分を1枚ずつ読みながら
名前を考える。
21組だけで説明文を組み立てる。
・興味点・・・・地理の学術用語の理解
・使われる言葉・・土、水によって作られる地形に関心を持たせる。
・直接目的・・・土と水の作用によってできる地形に関心を持たせる。
・間接目的・・・語彙の拡充
1島→完全に水で取り囲まれた陸地
2湖→完全に陸に取り囲まれた水のあるところ
3半島→ほとんどが水で取り囲まれているが、一部分は大陸につながっ
ている陸地
4湾→陸にはほとんど取り囲まれている海であるが一部分は海につな
がっている。たいていは半円形のような形をしている。
5海峡→二つの陸地にはさまれた狭い海の水路
6地峡→二つの大きな陸を結ぶ狭くて細長い土地
7入江→海の水が陸に入り込み湾に似ているが湾より小さく、
いつも半円形とは限らない。
☆まとめ
前回は地球とはどのようなものか・・子供への提供法をお伝えしました。
今回は、より深く地理の理解への提供法を紹介しています。
幼児期に、ここまで学び、理解をすることができると、小学校、中学校で学ぶ地理への 興味が全く違ってくるでしょう。何より、 具体物を使用して地形を学ぶのですから、子供 たちは楽しみながら学ぶでしょう。
周りを粘土で作成し、水を注ぐと湖ができます。水の注がれる音など、子供が興味を引くように提供をしていきます。
こうして自ら作成し実体験を通して地理の活動を、自分の中に取り組んでいくのです。
具体物を使用して子供に提供をするモンテッソーリ教育ならではの活動です。