ひとりでできるかな?
2020.12.28 食育集団生活が始まると、「自分でできることは自分でする」ことが基本となってきます。
「自分でできること」とは、大前提として「一度でも自分で経験したこと」でないとできるはずがありませんよね。
しかし、 最近では、親が子供の失敗をを先回りして回避してしまうあまり、「子供が、自分でやってみる」という経験が乏しくなっているケースも少なくないようです。
子供のため良かれと思ってしていることが、かえって子供の自立を妨げてしまうというわけです。
これは、食事面でも同じです。
今回は、実際の給食の現場でみられるケースを参考に、最低限ひとりでできるようにしておきたいことをお話したいと思います。
**皮むきや袋開け…できますか?**
園や学校では、昼食に給食やお弁当を食べる場合が多いと思います。
その時に思いがけずぶつかる壁があるようです。
例えば…
・個包装の袋を開ける
・パックにストローをさす
・ヨーグルトなどの蓋を開ける
・骨付きの魚を食べる
・配膳する
などが挙げられます。
(幼稚園や保育園の給食では、骨付きの魚や配膳は少ないと思いますが…)
いかがでしょうか?
思い当たるものはありましたか?
**失敗しても経験させるのが本当の親心**
グシャグシャにしちゃうから、皮をむいたミカンにしてあげちゃってませんか?
バラまくといけないから、袋菓子など開けてあげちゃってませんか?
パック飲料、「ブシュッ‼」とすると困るから、ストローやってあげちゃってませんか?
飛び散るといけないから、ヨーグルトのふた開けてあげちゃってませんか?
でも、大惨事(!?)になった時の片づけとか、もたついているのを見るとつい手助けしたくなっちゃうんですよね~。
すご~くわかります‼
十中八九、子供って親の想定通りにやっちゃうんですものね~(笑)
でも、一度やり方を教えたら、毎回とはいいません。(片づけって結構労力要りますからね…)手助けしたいのをグッとこらえて静かに見守ってみましょう。
そして、失敗しても怒ってはいけません。
失敗した時こそ、学びの大チャンス‼
一緒に失敗した原因を探り、もう一度やらせてみたり、一緒に再チャレンジしたりしてみましょう。
すぐにはできなくても、「やったことがある」という認識があるだけでも随分違うものです。
こうして少しずつ経験を積んでいくことで、自然と自分でできるようになっていきます。
どんなことでも自分でできると自信がつきます。失敗から子供を守るのも親心ですが、場合によってはあえて失敗を経験させるのも親心なのではないでしょうか。
**実際の給食現場から**
小さいお子さんをお持ちのママには、まだ少し早いお話かもしれませんが、子供の成長はあっという間ですからね…
ご参考までに実際の小学校の給食エピソードをいくつかご紹介します。
就学前の準備の目安としてご覧いただければと思います。
・小学校低学年の給食時、ミカンの皮がむけない(むいたことがない)ので担任の先生に「先生、ミカンむいてください」と持っていく
・6等分程のくし形切りにしたオレンジの食べ方が分からず、果汁だけを吸って終わってしまう
・うどんなど麺類のビニール袋が開けられなくてなかなか食べ始められない
・パック牛乳のストロー挿しが怖くてできないまたは、「ブシュッ‼」としてしまう
・骨付きの魚がでるとどうやって食べていいか分からず、箸でつついた程度やぐちゃぐちゃにしてで残してしまう(学年を問わず苦手な子供が多いようです)
・給食当番になった時に、給食をお皿やお椀に配膳することができない
・はしが使えない
ほんの一部ですが、実際に起こっている事例です。
入学後に子供がこうしたことで苦労しないように、今のうちから親子で練習しておくとよいかもしれませんね。