発達に応じたしつけってどうしたらいいの?

2020.12.30 赤ちゃんのあれこれ

しつけに関しては、どのようにしたらよいか迷ってしまう親御さんが多いのではないでしょうか。何歳からどのように、どこまでやるべきかという質問を多く受けます。そのお答えとして、いつもお話していることを紹介します。 

 

 

1. しつけは何のため? 

しつけは、社会のルールを教えて守らせることです。そして、社会に出たときに困らないように生きていくために必要なことです。何でも一人でさせること、きちんといい子にするということがしつけではありません。 

 

「病院では騒がない」「スーパーのお菓子をお金を払わずに持って帰ってはいけない」など教えることはたくさんありますね。 しつけは、普段の生活や家の中から始めて繰り返し行いますが、いつか買い物にいくとき、お友達を遊ぶとき、保育園や幼稚園に通い始めるときに生きてきます。 

 

親のやってほしいことと社会のルールは必ずしも同じではありません。「おもちゃを片付けてほしい」「自立できるように甘えないようなってほしい」など、親の好みや希望を押し付けることはしつけではありません。 「散らかっている部屋が嫌だから片付けてほしい」「下の子どもに手がかかるから自立してほしい」などは、子どもがなぜかを納得できず実行に移すことも難しいことです。従わせることとしつけることは違うのです。 社会のルールを守ることにつながるかどうかを考えながら、年齢に応じたしつけをしていけるといいですね。 

 

2. 年齢に応じたしつけ  

 

年齢に応じた考え方を紹介します。 

 

① 1歳 

1歳頃はやっていいことと悪いことの区別がほとんどつかない時期です。そのため、社会のルールを身につけるさせるにはまだ早いといえます。 この時期は、危険がないように環境を整えて、やりたいことをやらせて色々な遊びの中で学ぶ時期です。片付けはできず、危ないことやものの区別はできません。事故に気をつけて見守りましょう。 

 

よく質問がある手づかみ食べは、子どもにとって学習の一つです。まだスプーンが使えないため、食事のしつけは難しいです。手で感じる食材の感触を楽しむという目的があるため、手づかみ食べはやめさせなくても大丈夫ですよ。 

 

② 2歳 

自立心が芽生えてきますが、まだ親に甘えたい時期です。やりたいことがあるときには、やらせてみましょう。 やってもいいことと悪いことの区別はつきますが、まだ一人で判断はできない時期です。お手本を見せながら学ばせてあげてください。 

 

色々なものに目移りするため、たくさんのおもちゃを散乱させることでしょう。散らかっているのがいやだなと思うときには、先に親が片付けてしまって大丈夫です。この時期から親が片付けている姿を見せておきましょう。 

 

③ 3歳 

おしゃべりが上手になって、親との会話が成り立っていきます。しかし、まだ理解できることにも限界があります。 すべてわかっていると思わずに、言葉での説明と身振り手振りも取り入れて説明してみてくださいね。 

 

ルールを教えたい場面になったら繰り返し教えていきましょう。例えば、信号を守るということでは、信号待ちのときに「横断歩道の部分を歩いて渡ること」「信号の色の意味」「車が止まったり走ったりしている様子」を説明して、交通ルールを繰り返し説明してあげましょう。ときには、「赤信号のときはどうする?」と質問してもいいですね。 

 

3. しつけのルール 

しつけを行う上での基本的なルールをお話します。次の5つのことについて、いつも心にとどめながら接してみてくださいね。 

・社会のルールを教えることにつながることか親の好みかを考えること 

・子どもの生理的な欲求は満たすこと 

・子どもの好奇心や探究心を抑さえつけないようにすること 

・厳しくしすぎないこと 

・危ないことはしっかりとした態度で教えること 

まとめ 

こうなってほしいという親の理想は大事ですが、子どもの生理的な欲求や好奇心を抑えつけてはいけません。しつけを行う上で、自分がこうあってほしいと思っているだけなのか、社会のルールや基本的な生活に大切なことなのかを見極めることが大切です。 

 

 

 

 

 

 

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