ヨコミネ式について

2020.10.22 モンテッソーリ教育

 フィギュアスケートの紀平梨花選手が卒園した幼稚園がヨコミネ式を導入していることが話題になり、テレビで取り上げられたこともあります。ヨコミネ式を導入している幼稚園や保育園は、軒並み定員オーバーで待機待ち。話題のヨコミネ式とは、どのような教育方法なのでしょうか。 

 

ヨコミネ式の理念 

すべての子ども達は天才である。すべての子どもは天命を持って生まれてきた。この天命を最大限に引き出してあげるのが、ヨコミネ式教育方法です。 

そして、子ども達は平等にして、この天命を持つことができる。 

以上がヨコミネ式の教育理念です。 

教育の目的手法 

ヨコミネ式の目指すところは、「自立」です。不登校や引きこもりなど、様々な問題が社会問題となっています。 

平和な日本で経済的に問題がなく、甘やかされた子どもに、として訪れる現象です。 

ヨコミネ式は、自学をさせることで、この社会問題に対応できる子どもを養います。 

具体的には、「読み・書き・計算・体操・音楽」などを実践していきます。 

これらを実践することで、 「学ぶ力」「体の力」「心の力」を獲得させていきます。 

 

過保護に育った子ども達の未来 

過保護に育ってしまった子ども達は、親がいなくなったあと、どのようにして、一人で生きていくのか判断ができないようです。 

「かわいい子には旅をさせろ」という、ことわざが昔からありますよね。 

これは、子どもを大切に思うのであれば、一人で生きていける能力を身に付けさせなければならないということです。 

ヨコミネ式は、このことわざを実践する教育法です。 

 

学ぶ力の育成 

ヨコミネ式では、「読み・書き・計算」を幼児期から教えます。 

理解力、思考力、洞察力を身に付けさせるためです。 

読み書き算数は、早期教育と思っている方には、驚きですが、子どもの学びたい意欲を最大限に引き出すのが、ヨコミネ式です。読み書き計算学校でよい点数を取らせるためにではなく、学ぶ力を身に付けて、精神力を高めるということなのです。 

体の力の育成 

この運動方法はヨコミネ式ならでは。跳び箱を何段も跳べるようになるために、とにかく必死に子ども達は跳んでいます。そのほか、学校体育以上の内容を、保育園、幼稚園児に要求し、達成します。 

 

心の力の育成 

大人になれば、困難な問題に誰もがぶつかります。近い将来、受験もあります。 

自ら将来を見つめ、問題解決能力に立ち向かうことのできる人間を育てます 

 

まとめ 

ヨコミネ式には賛否両論が存在しますが、毎年入園希望者が後を絶たないことも事実です。 

現に紀平梨花選手というビッグネームも輩出しています。 

自立のための教育という教育方針は、筆者の専門とするモンテッソーリ教育と同じですが、アプローチの方法が異なります。 モンテッソーリ教育は自ら仕事を選択しますが、ヨコミネ式では、カリキュラム内容が決まっており、それをこなします。カリキュラムのハードルが高いので、子どもはやる気を持ち、あきらめずに頑張る姿勢を身に付けます。 

筆者の主観ではありますが・・・このハードルに立ち向かうことのできる子どもはさらに意欲を増し、伸びることでしょう。しかし元来、運動が苦手な子どももいますし、読み書きに興味を抱いていない子どももいます。そのような子どもは、ただ苦手なことをやらされる以外にほかならないのではないでしょうか。一人ひとりの子どもに合ったカリキュラムであれば問題ないですが、それではヨコミネ式の得意とする競争心を養うことはできないですし。 

しかし、いずれにしてもヨコミネ式は日本人に体質に合っているのではないでしょうか。 

誰よりも頑張り、向上心の高い日本人には魅力の教育です。そして、モンテッソーリ教育とは違い、跳び箱が飛べるようになった。側転ができるようになった。と保護者にわかりやすいからです。目に見える成果を大人も子どもも得ることのできる教育です。