安全な食品を見極める!食品表示の見方

2020.10.19 食育
突然ですが、みなさんは食料品を買う時、なにを優先して選んでいますか?

価格、鮮度、量、見た目…

 基準は人それぞれだと思いますが、管理栄養士としては、ぜひ「安全」にも注意して選んでほしいと思っています。 
国内で流通しているほとんどの食品に消費期限または賞味期限が設定され、原材料や添加物の有無などが記された食品表示がついています。

多くの人が一度は目にしたことがあると思うのですが、細かい文字で枠いっぱいに記されている食品表示は、ちょっととっつきにくいと感じる人も多いのではないでしょうか。

しかし、食品表示は見方を知れば、安全でおいしい食品を選ぶための強い味方になってくれます。

今回は、知っていると得をする、食品表示の見方についてご紹介します。
■消費期限と賞味期限


消費期限は、主に生鮮食品や総菜類などに設けられています。

その食品を安全に食べることができる期限という意味です。

そのため、消費期限が切れている食品は、鮮度の低下や食中毒のリスクが高くなりますので、消費期限のついている食品は、期限内になるべく早く消費するのがのぞましいといえます。 

一方、賞味期限は、比較的日持ちのする食品に設けられています。

賞味期限は、その食品のおいしさが保証される期限という意味であるため、期限が切れたからと言って即食べられなくなるわけではありません。 

ただし、メーカーが保証するおいしさは損なわれてしまうので、こちらも期限内に消費するようにしたほうがよいでしょう。

この2つの期限は、安全率を考慮して設定されている場合が多いのですが、小さな子供の場合、大人に比べて抵抗力が未熟であり、体調の変化も大きいので、基本的には、それぞれの期限内の食品を与えたほうが安心です。

また、これらはあくまでも開封前という前提がありますので、開封した後は期限に関わらず早目に消費するようにしましょう。

■原材料名


食品表示は、その食品に含まれる量が多い順に記載するというルールがあります。

つまり、 一番目に記載されている原料が最も多く含まれているということです。

例えば、同じハンバーグであっても、片方は牛肉が多く、もう片方は鶏肉が多いなど、見た目だけでは気づかない情報が食品表示によってわかるのです。

原材料によって価格や量の違いも出てくるかと思いますが、小さい子供がいる家庭では、なるべく子供の口にするものは中身がはっきりしているものを選びたいというママも少なくないと思います。

全ての食品でこだわってしまうと大変ですが、例えば、子供が口にする機会が多い食品、「ハムやソーセージだけ」「飲み物だけ」など、ポイントをしぼって食品を選ぶような利用の仕方などがよいかもしれませんね。
■添加物


添加物というと、なんだかネガティブなイメージがあるかもしれませんが、食品をおいしく安全に食べるために必要不可欠なものでもあります。

また、加工に欠かせないものの場合もあります。例えば豆腐を作るのに必要な「にがり」は塩化マグネシウムという凝固剤であり、添加物の1つなんですよ!!

 国内で生産されている食品に使用されている添加物は、科学的根拠に基づいて、健康を害さない量が定められているので、必要以上に避けなければならないというものではありません。

昔と違い近年では、合成添加物よりも天然由来の添加物の使用が多くなっていますので、より安全になっています。

ただし、 輸入食品については、国内の規定外となるため、日本と同じ安全性は保障されない場合もありますので、特に、子供が口にする食品の場合は、購入する際に表示を確認したいところです。

添加物には、以下のようなものがあります。

☑甘味料…食品に甘味を与える
・キシリトール・アスパルテームなど

☑着色料…食品に色をつける
・クチナシ・黄色4号など

☑酸化防止剤…油の酸化を防ぎ、保存性を高める
・エリソルビン酸ナトリウム、ビタミンEなど

☑発色剤…ハムやソーセージの色や風味をよくする
・亜硝酸ナトリウム・硝酸ナトリウムなど

☑調味料…食品に旨味を与える
・グルタミン酸ナトリウム・イノシン酸ナトリウムなど

☑イーストフード…パンのイーストの発酵を促す
・リン酸三カルシウム・炭酸アンモニウムなど

上記以外にも、様々な用途で使用される添加物があります。

■食品表示を上手に利用する

私の場合、食品表示を見て、あえて無くても問題ないと思う添加物はなるべくとらないようにしています。

この中でいうと、ハムやソーセージの発色剤や着色料など、見た目に関する添加物です。

 発色剤を使っていないハムやソーセージは「無塩せき」と表記されており、基本的にそういったものを選ぶようにしています。

色合いは発色剤を使っているもののようにはいきませんが、素材本来の色や風味を味わうことができ、子供達も大好きです。

着色料に関しては、子供達が口にする機会が多いお菓子を買う際、必要以上の着色料が入っているものは控えるようにしています。

食品表示には、このように様々な情報が詰め込まれています。
その情報を必要に応じ取捨選択して、上手に利用してみてください。
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