気になる栄養ワード「糖類ゼロと糖質ゼロ」
2020.06.29 食育
見たり聞いたりしたことはあるけれど、あまりよく知らない栄養に関するワードを分かりやすく解説する気になる栄養ワード。
今月は2週にわたって「ゼロ」や「オフ」がつく食べ物について解説していきます。
「カロリーゼロ」「カロリーオフ」「糖質ゼロ」…
健康志向やダイエット志向の高まりとともにこうした食べ物が好まれる傾向にあるようです。
今回は「糖類ゼロ」と「糖質ゼロ」についてピックアップしたいと思います。
(カロリーゼロとカロリーオフについては次週で解説していますので、ぜひご覧ください!)
「糖類」と「糖質」、すごく似ていますよね…。でもこの2つは栄養学的にいうとちょっと違う意味なんです。
糖類は、ブドウ糖、果糖、砂糖、乳糖の4種類だけ。
糖質は、糖類+オリゴ糖などの多糖類やキシリトールなどの甘味料というように分けられています。つまり、「糖類ゼロ」という場合、「糖類」は使われていないけれど、「糖質」は使われているという場合があるわけです。
甘くても「糖類ゼロ」だから「太らなそう」と思いがちですが、裏にはこうした事実があったのですねぇ…。
栄養成分の表示基準を定めた法律があります。
それによると、「ゼロ」と表示できる基準は「100gあたり5キロカロリー未満」
「飲み物では100mlあたり20キロカロリー以下」とされています。
つまり、100gあたり4キロカロリーのチョコレートは「糖類ゼロ」といえちゃうわけです。普通のチョコレートに比べたらカロリーも抑えられているのには違いありませんが、食べ過ぎには注意しましょう。
子供には関係ないのですが、 最近多い「糖質ゼロ」のアルコール飲料。メタボ予防に選ぶ人も多いのではないでしょうか。
しかし…
実はアルコール飲料のカロリーは、糖質よりもアルコールそのものによる部分が大きいのです。糖質は1gあたり4キロカロリーに対し、アルコールは1gあたり7キロカロリー。体のためにと「糖質ゼロ」のお酒を選んでも、アルコール度数が高ければ結局高カロリーとなってしまうということです。
最近は、度数の高い缶酎ハイなどが人気のようですが、カロリーを気にする人は、「糖質ゼロ」という表示だけでなく、度数も意識して選んでみるとよいかもしれません。
砂糖を使っていないのに、チョコレートもジュースも甘いのは、糖質の一種である「人工甘味料」によるもの。人工甘味料は、少しの量でも砂糖の数十倍~数百倍の甘味を持つものがあります。
お菓子やジュースの砂糖をこうした人工甘味料に置き換えることでカロリーダウン、糖類ゼロを実現している食べ物が多いのです。
主な人工甘味料には、ステビア、アスパルテーム、L-フェニルアラニン化合物、スクラロース、アセスルファムAなどがあります。
どれも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
特に スクラロースの持つ甘味はは砂糖の600倍ともされています。
人工甘味料を使うことで、カロリーを抑えることができるので、カロリー制限がある人やダイエット中の人などが適量を摂取する分には問題はないでしょう。
甘味で空腹感が和らいだり、精神的に落ち着いたりする効果が期待されます。
しかし、人工甘味料にはいくつかのデメリットもあります。
・血糖値を上げやすく、インスリンの分泌能力が消耗してしまい、糖尿病になりやすくなる。
・強すぎる甘味で味覚を鈍くしてしまうため、自然の甘味では物足りなくなり、砂糖を追加したり食べ過ぎたりして、肥満になることがある。
・過剰な摂取は「甘味依存症」のリスクがあり、ひどくなるとやめたくてもやめられなくなってしまう。
などが挙げられます。
特に、子供は大人以上に感受性が高いため、こうした食品からの影響も受けやすいとされていますので、与えすぎには注意が必要です。
成長真っただ中の子供は、味覚の発達する大事な時期でもありますので、なるべく自然の甘味でおいしく食べることを大切にしましょう。