モンテッソーリ文化教育

2020.12.31 モンテッソーリ教育

モンテッソーリの5分野の中には文化教育があります。

文化教育は「生物」「地理」「歴史」などに分けられます。

私たち人類のルーツは何か、地球上の他の生物との共存は?地球はどのようにしてできているか・・・などを子供たちに教具を通して発信します。

そして 子供たちは私たちがどのように地球上で生かされているかということの概念理解を深めます。

今回は、モンテッソーリの文化教育をお伝えします・

☆白と青の地球儀

・対象年齢・・・2歳半以上

・指導方法・・・個別又はグループ指導

・教具・・・・・小さい地球儀で陸と水のみが表されている

・提供法・・・・棚から地球儀の持ち方、置き方を示しつつ運び、教師と子供の間に置く。

1左手で地球儀を支え、右手でそっと青い部分をなぞる「これは水です」

2同じように砂部分に触れてから「これは土です」

3子供に触れさせてから土と水の名称レッスンを行う。

4地球儀を包み込むようにして「丸い」ことを感じさせる。

5目を閉じて地球儀に手を置かせ、教師が回す。

6「私たちの住んでいる地球は丸くて土と水でできています。本当はもっと

もっと大きいです。ざらざらしているところは土。すべすべしているとこ

ろは水です。」と子供に伝える。

・使われる言葉・・水、土、地球儀

・直接目的・・・地球儀の紹介、地球のかたち、地球の基本的構成要素

・間接目的・・・語彙を豊かにする、視覚と触覚により土と水の形の変化に気づかせる

世界への関心を持たせる

☆色付き地球儀

・対象年齢・・・2歳半以上

・指導法・・・・個別又はグループ指導

・教具・・・・・白と青の地球儀と同じサイズではあるが五大陸は色で区別されている。

・提供法・・・・1地球儀に触れてから大陸と大洋の二つの言葉をレッスンする。

2いくつの大陸があるか数える。どこに大洋があるか見る。

・使われる言葉・・大陸、大洋

・興味点・・・・1各大陸の色

2自分の住んでいるところを考える

3左手の2本指で大陸をなぞってみる

・直接目的・・・大陸と大洋を知る

・間接目的・・・形に対する子供の関心を高める、その後のはめこみ地図への関心を高める、

語彙の拡充

☆はめこみ世界地図

・対象年齢・・・3歳以上

・指導法・・・・個別又はグループ指導

・教具・・・・・木製のはめこみ世界地図

・提供法・・・・教具を机又はじゅうたんに運び、つまみを持って最初2個くらいゆっくり

取り出して置く。

形を見比べてからつまみをとり、元の場所にはめて確かめる。

・活動の展開・・1地球との関連を見る

2大陸の型抜き、それらを貼り合わせてカードを作る

3色を塗ったり切り抜いた地図と地球儀を合わせる

・使われる言葉・・大陸の名前、海洋の名前

・直接目的・・・世界地図、大陸と海洋に親しむ

・間接目的・・・国の紹介、語彙の拡充

  • まとめ

モンテッソーリの文化教具を一部紹介しました。最初は白と青のみの地球儀に触れます。

そこで土と水と地球の存在を知ります。そして地球は丸いことを理解します。

そこからモンテッソーリの文化活動がはじまります。

一般の地球儀は丸く陸と水の違いは色のみ 陸がざらざらしていることで水の部分と違うことを知るようにする地球儀は、モンテッソーリの教具のみではないでしょうか。

そして徐々に次の段階、大陸の紹介へと進みます。

大陸の地球儀で大陸を理解したあとで平面のパズルです。

パズルでは大陸の名前を覚え、大陸の形も記憶をしていきます。

そうして、大陸から世界地図へといよいよ進んでいきます。

子供に興味が向くように緻密に計算された教具と教師の声掛けで、子供は文化の世界へと向かっていくのです。