今月のおススメ食育絵本【12月】
2020.12.14 食育寒くてお外遊びもできない時には、親子で絵本タイムはいかがでしょう?
今月は作って食べたくなるようなおいしい食べ物が出てくる絵本をご紹介します。
お外遊びの代わりに親子でクッキングなんてのもいいかもしれませんね♪
■「おひさまパン」エリサ・クレヴェン 金の星社
寒い冬の日、何日もおひさまが顔を出さず、動物たちはどんよりとした気持ちで暮らしていました。
そんな中、パン屋さんが大きな大きなおひさまの形をしたパンを焼き上げました。
そのパンを街のみんなに食べさせてあげると、みんなの気持ちが軽くなり、明るく元気になりました。
そうしているうちに、本物のおひさまも目を覚まし…。
この絵本の翻訳は、小説家・詩人であり、数多くの人気作品をてがけている江國香織さんです。
そのため、大変文章が美しく、読んでいてとても心地の良い絵本です。
絵も柔らかいタッチでありながら、インパクトもあり、特に動物たちの心模様がよく表現されているので、読み聞かせを聞いている子供も、その場面ごとの動物たちの気持ちに共感を抱きながら聞くことができると思います。
裏表紙には、絵本の中でパン屋さんが作ったおひさまパンの作り方が載っているので、絵本を読み終えた後に、お家でおひさまパンを作ってみるのも楽しいですね。
私も以前、実際におひさまパンを子供と作ってみました!!
なかなかの出来栄えで、「食べちゃうのがもったいないね」なんていいながらも、おいしくてあっという間におなかに入っちゃいました。
パン作りって、混ぜたり…こねたり…丸めたり…。
子供の大好きな作業のオンパレードなんです!!
一緒にパン作りする際には、ちょっとくらい上手くいかなくても、最後までやらせてあげてみてください。
子供が楽しいと思いながら物事に取り組んでいる時こそ、感性が成長する絶好のタイミング!!
サラサラの粉からベタベタになって、頑張ってこねるとモチモチの塊になって…膨らんでくるとイーストの香りがしてくる…それを焼いたらフワフワでおいしいパンになる…。
この工程1つ1つを子供は五感を使って感じ取ります。
食育の面において、五感は大変重要なものです。
おいしさや香り、見た目など、自分が口にするものの情報をより詳細にキャッチすることは、豊かな食生活の基盤にもなります。
五感を育むには、日頃から五感を積極的に使うことが何よりのトレーニングになります。
家にいる時間が長くなるこの時期、親子でパン作りをしてみるのも楽しいですよ。
家中にパンが焼けるいい香りが漂い、どんよりした天気の日も、絵本の動物たちと同じようになんだか幸せな気持ちになれますよ♪
■「スタジオジブリの食べものがいっぱい」
徳間書店児童書編集部・徳間書店
この絵本は、スタジオジブリ監修のもと、ジブリ作品に登場する食べ物に注目して描かれている絵本です。
子供から大人まで楽しめるジブリ作品は、親子で観る機会も多いのではないでしょうか。
我が家でもよくジブリ作品を観るのですが、中でも「崖の上のポニョ」に出てくるハチミツ入りミルクとラーメンが本当においしそうだったようで、アニメを見た後に作ってあげたところ大喜びでした♪
その他にもジブリ作品の中には、作品ごとに実においしそうな食べ物がたくさん描かれていますよね。
絵本のタイトルどおり、それらの食べ物がいっぱいのっている絵本です。
文字が多い絵本ではないので、ページをめくりながら、「これおいしそう」「これ食べてみたいね」など親子で会話しながら楽しめるのが特徴です。
家にある材料で簡単に作れそうな食べ物も多いので、この絵本を読んだ後に、親子でジブリの世界の食べ物を再現して味わうのもいいですね。
例えば、いつもの「おにぎり」でも、千と千尋の神隠しで「ハクが作ったおにぎり」となれば、なんだかいつもとは違った特別なおいしさを感じることでしょう。
食べ物への興味関心を高めることも、立派な食育です。
ジブリの世界の食べ物がいっぱいのこの絵本は、親子で楽しみながら子供の食育につながるおすすめの一冊です。