ファーストフードとの付き合い方
2020.11.30 食育ファーストフードはその名のとおり、手早く食事ができ、便利ではあるものの、小さな子供に対しては、積極的に食べさせるものというようなイメージはありませんよね。
集団生活が始まる前であれば、家庭の方針次第で控えることは可能です。
しかし、園生活などが始まり、徐々に子供や親同士のつながりができてくると、そうもいかなくなってきます。
「○○ちゃんが△△セットでおもちゃもらえるって言った」とか「みんな食べてるから」とか、あるいは「一緒に食べに行こう」なんて誘われたり…。
子供のファーストフードはなるべく控えたい…でも付き合いも大事…
今回はそんなママの悩みに応えるべく、ファーストフードとの賢い付き合い方をご紹介します。
**ファーストフードを体験してみる**
「え!?」と思うママが多いと思いますが、ファーストフードを食べることは決して悪いことではありません。
前述したように、子供の世界が広がってくるにつれ、周りからの影響が様々な面でみられるようになってきます。
これは、食についても当てはまることで、仲の良い友達から「○○を食べたらおいしかったよ」などという話を聞けば、「自分も食べてみたい」と思うのは、自然なことです。
確かに、ファーストフードの栄養バランスは素晴らしいといえるものではありませんが、食べたからといって即座に悪影響がでることはありません。
もし、お子さんが興味を示した場合、可能であれば時々親子で一緒に食べてみることをおすすめします。
興味を持ったことに対して、一方的に「ダメ」と言われ続けると、憧れや期待が過度に膨らんでしまい、監視がなくなった途端に反動で極端にのめりこんでしまうということは少なくありません。
周りに流されるというわけではありませんが、何事もとりあえず経験してみることも大事だと思います。
**長男のファーストフードデビュー**
私自身、長男に対しては、幼稚園入園まで一切ファーストフードを与えませんでした。もちろん自分も夫も口にしませんでした。
第一子であったこと、そして管理栄養士という職業柄ゆえに、我が子の口にするものへのこだわりが強かったのです。
しかし、そうやって ファーストフードを避けていても、親の努力も虚しく子供はいつのまにかその存在に気づいてくるんですよね~。
何がきっかけだったかは忘れてしまいましたが、幼稚園入園して間もなく、長男はファーストフードデビューしました…(苦笑)
やはり、大人でも無性に食べたくなる時があるファーストフード。
長男は初めてのファーストフードに興味津々、大興奮。その後しばらくはちょくちょく「また食べたい」ということも…。
しかし、ただ単に「ダメ」というのではなく、毎日食べていると栄養のバランスが崩れてしまうこと、たまに食べるからおいしく感じることなどを具体的に言い聞かせるよう心掛けました。
今では一人前に「これってたまに食べるからおいしいんだよね~」なんていいながら楽しんでいます‼
**親子でルールをつくってみる**
ファーストフードを利用する際には、ぜひ親子でのルールをきめてみましょう。我が家のルールを挙げてみると…
☑・炭酸や甘い飲み物は選ばないこと
☑・食べるのは月1回にすること
などです。
子供が分かりやすく守りやすいルールにすることがポイントですよ‼(もちろん、決めたルールは親子で守ること‼)
こうしたルールを作ることで、子供自身がファーストフードとの適切な付き合い方を学ぶことができ、自分の食べるものを選択する力や健康な食べ方を身につけるなど、活きた食育経験につながります。
**どんな食事であっても食べ方が肝心**
ファーストフードに限ったことではないのですが、どのような食事であっても食べ方が肝心です。
言い方を変えれば、食べ方を心得ていれば、食べちゃいけないものはないということ。
ファーストフードでは、どうしても脂質や糖質が多くなってしまいがちなので、サイドメニューやドリンク類の組み合わせや他の食事でのカバーが、食べ方のカギとなります。
一般的な子供用メニューを例にして、クイズ形式でご紹介します‼ぜひ考えてみてください。
◎ハンバーガーとチーズバーガーならチーズバーガー‼
【〇】チーズが入ることにより、少ないながらもカルシウムが摂取が期待できるためです。
◎サイドメニューはやっぱりポテト‼
【×】揚げたてのポテトはおいしいものですが、バーガーと一緒だと脂質と糖質が大変多くなってしまいます。 コーンやコールスローなどを選ぶことにより、脂質・糖質を抑え、ビタミンを摂取することができます。でも、やっぱりポテトがいいという時には、他の食事でバランスを整えましょう。
◎おなかがいっぱいになるので炭酸ジュースは選ばない‼
【〇】ジュースでお腹をいっぱいにしてしまっては、十分に食事ができません。ファーストフードに限らず、 食事の際には、お茶や牛乳などを選ぶようにしましょう。また、ジュースであっても、野菜ジュースはビタミン補給面からおすすめです。
このように、ちょっとしたことでファーストフードの栄養バランスを整えることができます。また、 ファーストフードを食べた日は、その他の食事で野菜類を多めに摂るなどするとより効果的ですよ。
おいしく楽しい食事時間を経験できるファーストフードは決して悪いものではありません。
ぜひ、ご紹介した賢い付き合い方を参考にして、親子で上手にファーストフードを利用してみてください。