最近の遠足事情~お弁当・おやつの交換禁止令~

2020.10.12 食育

私が小学生だった〇十年前、遠足のお楽しみといえば、友達とのおかず交換やおやつ交換でした。

おやつに何を持っていこうか、母親にお弁当のおかずをリクエストしたり、準備から楽しくて仕方がなかった記憶があります。

しかし現在、学校や園の方針にもよると思うのですが、我が家の長男が通う小学校では、 「おかず・おやつの交換は原則禁止」となっているのです!!

皆さんのところはいかがでしょうか?

「交換禁止」とする理由はいくつかあるようなのですが、「食物アレルギーへの配慮」が第一に挙げられるようです。

給食であれば、学校栄養士によるアレルギー対応はできますが、遠足などの場合は、そうはいきません。

そのため、万が一の事態(誤食)を想定し、子供たちが各家庭から持参したお弁当やおやつの交換は原則禁止ということなのですね。

食物アレルギーがあるために、特定の子供だけが疎外感を感じてしまうのはとても悲しいこと。

「お弁当・おやつの交換禁止令」には、そいうった状況が起こらないように、子供たちみんなが遠足を楽しい思い出として共有できるようにという学校側の細やかな配慮が込められていたのですね。

たとえ自分の子供にアレルギーがなくても、基本的な知識があれば、アレルギーの子供に対応する場面になった時に、戸惑ったり、必要以上に気を遣ったりせず、接することができると思います。

この機会にぜひ、食物アレルギーについて学んでみてはいかがでしょうか。

では、ここからは、具体的に食物アレルギーについてみていきましょう。

■重い食物アレルギーを起こしやすい食品

特に、重い食物アレルギー症状を引き起こし、命に関わる場合がある食品は、「特定原材料」とよばれ、法律によってパッケージなどへの表示が義務となっています。

【特定原材料】

 ◎卵 ◎乳 ◎小麦 ◎そば ◎落花生 
  ◎エビ ◎カニ

■特定原材料に準ずる食品

特定原材料ほどではなくても、アレルギーを引き起こしやすいため、表示が推奨されている食品です。

◎オレンジ ◎さけ ◎大豆 ◎リンゴ ◎ゼラチン
など全20品目

加工食品は、パッケージ裏面の栄養表示欄に記載がありますので、買い物の際にちょっと裏返して確認してみてください。

しかし、量り売りの総菜など一部の食品では、アレルゲンが含まれていても表示されていない場合もあるため、注意が必要です!!

■食物アレルギーの症状

個人差はありますが、主な症状としては、

◎かゆみ ◎じんましん ◎くしゃみ ◎鼻水 
◎呼吸が苦しい ◎眼の充血 ◎唇の腫れ ◎チアノーゼ などがあります。

そして、食物アレルギーで最も怖いのが アナフィラキシーショック」です。

アナフィラキシーショックとは、アレルギーによって引き起こされる全身性のショック症状で、命に関わります。

発症してしまった場合には、すぐに救急車をよぶ必要があります。

■食物アレルギーの経過

アレルギーの程度にもよりますが、成長とともに落ち着いてくる子供もいるようです。

必要な場合には、アレルギー専門医の指導を受けながら、アレルゲンを除いた食事療法を行なったり、少しずつ摂取して抵抗をなくしていくという治療を行います。

昔に比べて、何らかの食物アレルギーを持つ子供の割合は増加しています。

ですから、私は、我が家に初めて遊びに来る子供がいる時には、お母さんとの事前のやり取りの中で、必ず「食べちゃいけないものない?」と聞いてからおやつなどを準備するようにしています。

周りがきちんと理解していれば、必要以上にアレルギーを気にしすぎることなく、食事も一緒に楽しむことができます。

アレルギーがある子もそうでない子も、一緒においしく食べることを楽しめたら最高ですね!!

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