モンテッソーリの算数教育 

2020.10.08 モンテッソーリ教育

モンテッソーリ教育法では幼児期から算数を学びます。 

算数を子どもに提供することは、まだ早いと思っていませんか? 

しかし、 モンテッソーリの算数は、あくまで主体的な学びなので、子どもが興味を持ち始めたら算数の提供をします。 

つまり、無理やりやらされているわけではないので、子どもな楽しく算数を学ぶことができるのです。 

人は物を分けるときに必要でしたから、数を獲得しました。 

人間は生まれもって数の世界を持っています。 

ですから、モンテッソーリは数の活動を幼児期から提供するのです。 

 

  • 数プログラム

1 数の紹介 

2 十進法 

3 連続数 

4 暗算 

5  抽象への過程 

6 分数 

7 幾何への導入 

 

  • プログラムの実際

☆数字と玉 

教具切り抜き数字と赤い玉55個、じゅうたん若しくはフェルトマット 

提供法…子どもに教具の持ち方を示し、数字を散らす。その後、数字の序列に従い子どもに並べさせる。数字の下にそれに相当する数の玉を置く。偶数は二列に玉を並べる。10までの数字と玉を並べ終えたら教師が玉の上方に指を置き、玉の上下を指で滑らせる。 

奇数の場合、指が通らない。偶数の場合、指が通ることを子どもに示す。 

子どもの活動…教師の指示に従い、序列通りに数字を並べる。全ての数字を並べ終えたら、玉を一つずつ数えながら片手で取り、片手で一回ごとに玉を握る。数字の下に、一つずつ数えながら、数字と同じ数だけ玉を置く。偶数は二列に並べる。教師の指示通り、玉の上方から指を滑らせる。偶数は指が通らないことを確認する。 

目的…10までの数字と量の一致、偶数奇数の理解、洗練された指先の動き 

 

☆紡錘棒箱 

教具…0~5までの数字が書いてある箱、6~10までの数字が書いてある箱。棒55本、輪ゴム9本 

提供法…この活動は机で行う。箱と棒の持ち方を示す。 

箱の数字を読む。数字と同じ数の棒を1本ずつ手に取り握り、数字の箱に入れる。 

0には何も入らないことを示す。10まで入れ終えたら、棒をゴムで束ねる。 

束ね終えたら、ゴムを外し、一本ずつ棒の箱に戻す。 

子どもの活動…教師の指示に従い、数字と同じ数だけ数字の箱に棒を一本ずつ入れる。 

全て入れ終えたら、棒をゴムで束ねる。 

ゴムで束ね終えたら、束ねた状態で棒の数が数字と合っているかを数えて確認をする。 

ゴムを外し、棒の箱に棒を戻す。 

目的…0の理解(0は何も入らない)、数字と量の一致、輪ゴムの扱い方 

 

  • まとめ

今回は数の紹介のプログラムを紹介しました。 

数の紹介では0から10までの数字と数量の一致を学びます。 

多くの幼児教室ではペーパーベースで数を学びますが、モンテッソーリ教育では、量を先に学びます。 あくまでも数字は数量のシンボルですから、大切なことは量と概念を知ることです。 幼児期にモンテッソーリ教育を受けた子どもが中学受験で難関校に進学したり、難関大学へと進むことが可能な理由は、この数教育の賜物といえるでしょう。 

まず数量から入り、数字を学び、計算練習へと導きます。 

日本では算数の授業は生徒皆同じ学びをしますし、カリキュラムも決まっていますが、モンテッソーリ教育では、際限なく進むことができます。ですから、数に興味のある子どもは、幼児期に分数、幾何まで習得できるのです。足し算、引き算、かけ算、わり算も具体物を使用して進むので、数の概念、計算の概念を理解することができます。 

現在、日本の中学以降の受験では、単なる計算と答えではなく、そこに至る過程を導き出す試験内容に変化しつつあります。つまり、概念理解を伴うことが必要なのです。 

概念理解の習得を幼児期に出来る教育がモンテッソーリ教育です。 

この素晴らしい数の世界を、子どもに浸らせてあげたいと思いませんか? 

モンテッソーリ教育施設の問を叩くことから、道は開けていくでしょう。