モンテッソーリ教育が数学に強いって本当?
2020.06.25 モンテッソーリ教育
藤井七段が受けた教育として巷で話題のモンテッソーリ教育。頭が良い子に育つのでは?と期待に胸を膨らませるお父さんお母さんも多いのではないでしょうか?
事実、モンテッソーリ教育を受けた子供たちは数学に強い!有名校に進学出来た!との声を現場で多く耳にします。
では、なぜモンテッソーリ教育が数学に強いのか?その秘密を探っていきます。
モンテッソーリ教育とはいったいどのような教育なのでしょうか。
イタリアの女医であるマリア・モンテッソーリが考案した教育方法で、子供は自分で仕事を選び、心行くまでその仕事が出来るという自由を与えられている教育です。 お仕事には、日常生活(家庭の仕事)、言語教育(文法など)、算数教育(5歳で割り算の4桁が出来る子も!)、文化教育(地理、歴史、生物など)以上の4つの分野があります。
マリア・モンテッソーリは子供の活動は「遊び」ではなく「仕事」と定義しました。
子供は生きるために仕事をしていると言っています。 大人の目に「いたずら」とうつる行為も「仕事」として捉えているのです。今までの幼児教育とは、まるで違う発想ですね!
マリア・モンテッソーリは医学博士でもありましたから、もともと完全なる理数系。 その博士が生み出した教具は、数学的要素にあふれています。
足し算や掛け算、割り算をいつでも自由に行える教育はモンテッソーリ教育法以外に見当たりません。理数系に強くなれば、有名校も見えてきます。
では、どのように数学的頭脳の育成を行うのでしょうか
モンテッソーリでの算数は、紙に数字を書くところから始まるのではなく、具体物(量)から指導をします。 数字というものは、いわゆる数量のシンボルでしかないので数字が書けたから、読めたからといって数学を理解していると親は勘違いをしますが、実はそれは大きな間違いです。まず1はどのくらいなのか?長さの棒などを用いて感覚的に理解を促します。 幼い頃からペーパーのみで算数を勉強していた子供は、その裏にある数の世界を知りません。ただ計算が早く出来るように訓練を受けたいただけなのです。
小学校高学年を過ぎるころから、ペーパーのみで算数を行っていた多くの子供は、算数につまずきます。図形は、概念理解の不足により苦手意識が芽生えます。
モンテッソーリ教育では「構成三角形」という感覚教具を用い、様々な三角形を使用して台形や長方形、ひし形などの図形作成を行います。
つまり幼い頃から実際に図形を自分で作ることで、その図形がどのように成り立っているのかを理解しているのです。
モンテッソーリ教育では計算も具体物を使用して行います。具体物を使用することで、計算の仕組みを理解します。そしていよいよ暗算へ向かうことで具体的な数から抽象的な数へと理解を深めるのです。
足し算では計算棒を使用し5+5であれば5の棒と5の棒を合わせるといくつになるかなど数量を確認しながら計算するのです。
繰り上がりの計算では1の位のカードが10になると10のカードと1枚と交換を行います。実際に具体物を操作することで、繰り上がりの仕組みを学ぶのです。
モンテッソーリ教育では「そろばん」も用います。そろばん教室を検討している保護者の方も多いと思います。モンテッソーリ園では、幼稚園、保育園のころから自然とそろばんに触れているのです。
具体物を用いて行う数学はモンテッソーリ教育のみです。しかもそれが幼児期に習得できてしまうなんて、なんて画期的な教育なのでしょう!
そしてさらに自由に何度でも出来るわけですから、もともと数に興味のある子供はメキメキと才能を発揮するに違いありません。
有名中学校受験を検討している小さい子供をお持ちの保護者の方は、ぜひ!幼い頃からモンテッソーリ教育に触れてみてはいかがでしょうか?
藤井七段も、おそらく好きなことに打ち込めるモンテッソーリ教育のおかげで今に至ったと考えるのも不自然ではありません!