うちの子の言葉は大丈夫?赤ちゃんからの言葉の発達について

2020.05.26 赤ちゃんのあれこれ

子どもの言葉の発達については、気になっている親御さんが多いと思います。1歳未満のお子さんの育児相談をしていると、

 

☑「まだ単語しか言わなくて

☑「何を行っているのかわからないときもあるんです

 

と、ちょっと心配そうに話される親御さんがいらっしゃいます。

 

言葉の発達は、実は生まれたときから始まっているんです。

そして、 言葉の発達には個人差が大きく、話し始めるお子さんの年齢はまちまちです。今日は、子どもの言葉の発達と言葉の育ちを支えるヒントについてお話します。

 

 

1. 生まれたときから始まっているおしゃべり

赤ちゃんは、生まれたときからおしゃべりしています。どんなおしゃべりか見ていきましょう。

 

① 声を出すこと

赤ちゃんのおしゃべりは、 「声を出す」ことで生まれたときから始まっています。赤ちゃんの喉の構造は大人と違って、喉の奥が狭く、大人のように簡単には声が出せないのです。

赤ちゃんの言葉の基礎となる 「声を出す」ことは、言葉の基礎となります。生後2-3ヶ月頃になると、 「クーイング」といって、 「うーうー」 「くーくー」のような曖昧な音を出せるようになってきます。

 

② アイコンタクト

赤ちゃんは、 お母さんやお父さんと目を合わせることを安心感を得ています。赤ちゃんは、まだ大人の言葉でおしゃべりはできませんが、大人が目を赤ちゃんと目を合わせて話しかけてあげるだけでコミュニケーションになるんです。赤ちゃんの表情や身体の動きなども一緒に見てあげてくださいね。

 

③ 聞く

赤ちゃんは、まわりから聞こえてくる話し声を聞いています。色々な音を聞き分けることができるようになり、お母さんやお父さんの声にも反応を示します。

 

 

2. どうやって言葉は磨かれていくのか

言葉の発達は個人差が大きいものですが、どのように発達していくのかをお話ししましょう。この通りでなくても心配はいりません。また、聞き取れないほど発音が曖昧なことも多いものです。

 

① 話しかけられること

言葉が出る前に、赤ちゃんは曖昧な 「声を出す」のですが、言葉の形をとらないまま発達していきます。言葉を出すためには、 「聞く」ことが大事です。そのため、話せない赤ちゃんにも話しかけることはとても重要なことなんです。

 

例えば、赤ちゃんはおっぱいを調子良く飲んでいても、時々飲むのをやめてお母さんの方を見ていることがあります。そんなときにお母さんは

「どうしたの?もう終わり?」

と話しかけたり、ほっぺをつついたりすることがあるでしょう。 これが親子の会話になっているのです。

 

② 言葉遊び

生後3-4ヶ月頃-6ヶ月頃は、出して遊ぶ時期です。「アー」「ブー」など色々な声色の声を出すことを楽しんでいるのです。中には、 金切り声を出してしまうこともあります。赤ちゃんは、どんな声なら親に相手をしてもらえるかもちゃんと見ています。あまりにも変な声を出す場合、相手にしないで様子を見るのも一つです。

 

③ 意味のある言葉が出る

生後6-10ヶ月頃には、「バーバー」「マーマー」など意味のない言葉を繰り返すようになります。

10ヶ月から1歳くらいになると、「ワンワン」「マンマ」など意味を持つ言葉が出せるようになってきます。これは、言葉には意味があるということを理解し始めたということなんです。

2歳前後になると、2語文といって「ワンワン いた」と2つの単語で話せるようになることが多いです。

 

 

3. 言葉の育ちを支えるヒント

赤ちゃんの言葉の育ちを支えるために、何かしたいと考える親御さんも多いかもしれませんね。 特別な練習は不要です。 赤ちゃんと関わる中で、次のことを心にとめて接してみるといいですよ。

 

① 赤ちゃんの動きをまねる

赤ちゃんが手足をバタバタと動かしたり、ベッド柵をガタガタさせるのをまねてあげると、自分のまねをしてくれる大人の動きに興味を持ちます。「もっとして!」と求めたり、「次もまねしてくれるかな」と期待するかもしれません。

 

② 赤ちゃんの言葉や気持ちをかわりに言ってあげる

 

おやつを食べながら「おいしいね」、飲み物がこぼれたら「あら、こぼれたね」とかわりに言ってあげると、「自分の気持ちをわかってくれる」と安心感につながるでしょう。

 

③ 親が独り言で話す

何かを探しているとき「どこにあるかな」と言いながらだと、子どもが何をしているのか興味深そうに見ていることがあるかもしれません。「〇〇を探しているのよ」を教えてあげると「〇〇」「探す」をいう言葉の意味がわかるようになってくるのです。

 

④ 子どもが言った言葉を少し広げて返す

子どもが「ブーブー、いった」と言うと、「本当だ。大きいブーブーだね。何を載せているのかな」と、少し話題を膨らませて話すといいですね。 二語文、三語文につなげるかかわりになります。

 

⑤ ゆっくりはっきりと話す

赤ちゃんの聞き取る力や話す力はまだまだ未熟です。 聞き取りやすいように、はっきりゆっくり話してあげるといいですね。

 

 

まとめ

赤ちゃんの言葉の発達は、生まれたときから始まり、声を出したり聞いたりしながら親から話しかけられて育っていきます。

でも、言葉の育ちは個人差が大きいものです。

本や母子手帳に書かれている時期に話せていなくても、たくさんの言葉かけをしながら様子を見てあげてください。

たくさんの言葉を脳にためて、あるとき急に話し出すことがあります。

赤ちゃんがまだうまく話せない時期でも、ボディランゲージやカタコトの会話を楽しんで過ごせるといいですね。

 

 

【参考文献】

「言葉が伸びるじょうずな子育て」中川信子 家族計画協会 2015年

 

 

 

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