遺伝?食生活?悩ましい子供の便秘
2019.09.27 食育子供の便秘に悩む親は案外多いようです。かくいう私もその一人でした。
我が家の末っ子は、産まれた当初から便の回数が少なかった気がします。
当初は、出ないわけではないし、苦しそうにしている様子もないため、そこまで気にしてはいませんでした。
しかし、母乳から離乳食を経て、大人と同じ食事を摂るようになってからは、4 ~5日に1回くらいの排便ペースになり、トイレに20分位こもって、やっと排便 という日常。
毎回便意を催してトイレに行っても、長時間格闘の末に出た便は、水分が少なくカチカチで、毎回おしりが切れて血が出るように…。
私自身も幼い頃かなり頑固な便秘体質だったこともあり、遺伝なのか、はたまた 食生活が合っていないのかなど心配が募り、小児科を受診したという経験があり ます。
その後、末っ子の便秘はだいぶ改善され、今ではスムーズに排便できるようになりました。
現在も治療薬を継続しているものの、やっと一安心できてきたところです。
この経験をふまえ、子供の便秘とその対処についてお話していきたいと思います。
便秘のめやす
週に3回以上排便がない、または5日以上排便がない状態がひとつのめやすとなっています。
また、毎日排便できていても、便が硬く、排便時の痛みや出血が見られる場合も便秘といえます。
便秘の原因
子供の便秘の多くは、遺伝や食習慣などいった特定の原因をもたない「機能性便秘症」といわれています。
しかし、中には腸や肛門の病気、ホルモンや神経などの病気による便秘もあるため、便秘以外に気になる症状がある場合には、医療機関の受診をおすすめします。
便秘のタイプ
子供の便秘は、大きく2つのタイプがあり、どちらも長く続くと悪循環に陥ってしまいます。
【1】便が溜まる→大腸で水分が吸収され、硬い便になる→痛くて出せない→我慢する→便が溜まる
【2】便が溜まる→直腸が広がる→広がった状態が長く続くと便意を感じにくくなる→便意がないので出さない→便が溜まる
我慢して出さないのと便意がないから出さないのとでは大きな違いですね。
まずは、子供の排便時の様子をよく観察してみることが必要です。
排便日誌をつける
排便日誌とは、便の状態や回数、服用した薬などを記録するものです。
排便日誌をつけることで、子供の排便状況が可視化できるため、病院を受診する際に、とても有効な情報源ともなります。
形式は自由なので、例えば、トイレに行きたがらない子供の場合には、トイレに行けたらシールを貼る、色を塗るなど、「トイレのお楽しみ」として位置づけるのも良いかもしれません。
便秘の予防
便秘には食生活や生活習慣も深く関わっていますので、これらを見直すことで便秘の改善・予防に役立ちます。
【1】早寝・早起きで生活リズムを整え、朝の出発前にゆっくりとトイレの時間を作る
規則正しい生活で、体のリズムを整えましょう。朝は、排便反射が最も高い時間帯です。
はじめのうちは、便意が無くても出発前にゆっくりトイレに入る習慣を持つことで、少しずつリズムが形成され、排便できるようになります。
【2】三食しっかりと食べ、お菓子は量と時間を決める
食事の量が少なすぎると、便の量も少なくなり、便秘になりやすくなってしまいますので、おやつにお菓子を与える際には、量と時間に注意しましょう。
便秘の予防には、食物繊維を多く含む、野菜や果物、海藻、豆類などを積極的に摂るようにしましょう。
また、ヨーグルトなどに含まれるビフィズス菌は、整腸作用が高いため、デザートやお菓子のかわりとしておやつにするのもよいですよ。バナナと合わせるのもおすすめです!!
【3】体をたくさん動かし、水分をしっかり摂る
子供は、大人以上にしっかりとした水分補給が必要です。水分不足した状態が続くと、便も硬くなり便秘の原因となります。
可能であれば、朝に冷たい牛乳や水などを飲むのが効果的です。
冷たい飲み物で、腸が刺激され、排便反射がより高まります。
また、元気に体を動かすことも効果的です。
体を動かすとお腹が減るので食事をしっかり食べられるようにもなり、腸への刺激にもなるため、便秘予防につながりますよ。
この3つのポイントは、便秘だけではなく、元気な体を作るためにも大切です。
小さいうちから、規則正しい生活習慣を身につけていきましょう。
便秘は軽くみられがちですが、便がスムーズに出ないということは、子供にとって大きな負担となります。
トイレで苦しそうにしている子供をみるのは、とても心配で辛いもの。
たかが便秘、されど便秘…
子供の便秘に悩んでいる場合には、まず、食習慣や生活習慣を見直してみましょう。
それでも改善しないようであれば、ぜひ一度かかりつけの小児科へ相談してみることをおすすめします。
きっと便秘がよくなる方法が見つかるはずです!!